SQLの窓

2010年04月26日


Oracle11g + Windows : PC名を変更してしまった場合の対処方法

2014/08/27
Oracle のオンラインマニュアルがリンク切れになっていたので対処しました


影響の出かたとして、接続できなくなりますが対処の内容は二通りです。

1) テキストファイルである、定義ファイルの変更

2) Enterprise Manager Configuration Assistant(EMCA)による処理


1) は昔からポピュラーです。listener.ora と tnsnames.ora の内部に書かれてしまっている PC名(またはIPアドレス)を正しく変更します。これは、DHCP のPC に Oracle をインストールするというような特殊な場合も含まれます。経験からすると、10g では、DHCP だと IP が書かれてるようでした。

ファイルの場所は、インストールディレクトリ(ORACLE_HOME)内の、product\バージョン\db_インストール番号\NETWORK\ADMIN 内です。( ORACLE_HOME は、レジストリを参照 )

▼ Oracle 10g Express Edition の tnsnames.ora 内のエントリのサンプル( HOST = mypc_name )
XE =
  (DESCRIPTION =
    (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = mypc_name)(PORT = 1521))
    (CONNECT_DATA =
      (SERVER = DEDICATED)
      (SERVICE_NAME = XE)
    )
  )


2) はエンタープライズマネージャが動かなくなるので、定義情報を再作成する必要がありますが、11g のマニュアルに正しい処理方法が書かれています。
( 目次ページはこちら の 『6 サーバー・プールおよびOracle Enterprise Manager Database Controlの構成』)

実際テストして検証しました。以下がその具体的な内容です。
※ 環境変数は必ずしも必要で無いかもしれません。設定しても入力が必要でした
※ パスワードはインストール時に全て manager としています。 
※ 設定後、エンタープライズマネージャのポートが 10g と同じポートに設定されました



※ 管理対象データベースのOracleホームおよびシステム識別子(SID)
※ を指定するように、次の環境変数を設定します。

ORACLE_HOME
ORACLE_SID

ORACLE_HOME は、レジストリ情報から取り出します


DB・ホスト名またはIPアドレス変更時のEMCAの使用方法

emca -deconfig dbcontrol db -repos drop
( この場合は emca -config dbcontrol db -repos create )
または
emca -deconfig dbcontrol db
( この場合は emca -config dbcontrol db -repos recreate )
>emca -deconfig dbcontrol db -repos drop

EMCAの開始: 2010/04/23 10:48:04
EM Configuration Assistant, リリース11.1.0.5.0 Production
Copyright (c) 2003, 2005, Oracle.  All rights reserved.

次の情報を入力してください:
データベースのSID: orcl
リスナーのポート番号: 1521
SYSユーザーのパスワード:
SYSMANユーザーのパスワード:

続行しますか。 [はい(Y)/いいえ(N)]: y
2010/04/23 10:49:00 oracle.sysman.emcp.EMConfig perform
情報: この操作はC:\app\lightbox\cfgtoollogs\emca\orcl\emca_2010_04_23_10_48_03.l
ogでロギングされています。
2010/04/23 10:49:01 oracle.sysman.emcp.EMDBPreConfig performDeconfiguration
警告: このデータベースにはEMが構成されていません。EM固有の処理は実行できません。

2010/04/23 10:49:01 oracle.sysman.emcp.EMReposConfig invoke
情報: EMリポジトリの削除中(少し時間がかかります)...
2010/04/23 10:51:13 oracle.sysman.emcp.EMReposConfig invoke
情報: リポジトリは正常に削除されました
Enterprise Managerの構成が正常に完了しました
EMCAの終了: 2010/04/23 10:51:13

emca -config dbcontrol db -repos create
または
emca -config dbcontrol db -repos recreate
>emca -config dbcontrol db -repos create

EMCAの開始: 2010/04/23 11:00:08
EM Configuration Assistant, リリース11.1.0.5.0 Production
Copyright (c) 2003, 2005, Oracle.  All rights reserved.

次の情報を入力してください:
データベースのSID: orcl
リスナーのポート番号: 1521
SYSユーザーのパスワード:
DBSNMPユーザーのパスワード:
SYSMANユーザーのパスワード:
SYSMANユーザーのパスワード: 通知用の電子メール・アドレス (オプション):
通知用の送信メール(SMTP)サーバー (オプション):
-----------------------------------------------------------------

次の設定が指定されています

データベースのORACLE_HOME ................ C:\app\lightbox\product\11.1.0\db_1

ローカル・ホスト名 ................ VPC-028B
リスナーのポート番号 ................ 1521
データベースのSID ................ orcl
通知用の電子メール・アドレス ...............
通知用の送信メール(SMTP)サーバー ...............

-----------------------------------------------------------------
続行しますか。 [はい(Y)/いいえ(N)]: y
2010/04/23 11:01:09 oracle.sysman.emcp.EMConfig perform
情報: この操作はC:\app\lightbox\cfgtoollogs\emca\orcl\emca_2010_04_23_11_00_08.l
ogでロギングされています。
2010/04/23 11:01:10 oracle.sysman.emcp.EMReposConfig createRepository
情報: EMリポジトリの作成中(少し時間がかかります)...
2010/04/23 11:07:19 oracle.sysman.emcp.EMReposConfig invoke
情報: リポジトリは正常に作成されました
2010/04/23 11:07:24 oracle.sysman.emcp.EMReposConfig uploadConfigDataToRepositor
y
情報: 構成データをEMリポジトリにアップロード中(少し時間がかかります)...
2010/04/23 11:08:08 oracle.sysman.emcp.EMReposConfig invoke
情報: 構成データが正常にアップロードされました
2010/04/23 11:08:13 oracle.sysman.emcp.util.DBControlUtil configureSoftwareLib
情報: ソフトウェア・ライブラリは正常に構成されました。
2010/04/23 11:08:13 oracle.sysman.emcp.EMDBPostConfig configureSoftwareLibrary
情報: プロビジョニング・アーカイブのデプロイ中...
2010/04/23 11:08:27 oracle.sysman.emcp.EMDBPostConfig configureSoftwareLibrary
情報: プロビジョニング・アーカイブは正常にデプロイされました。
2010/04/23 11:08:28 oracle.sysman.emcp.util.DBControlUtil secureDBConsole
情報: Database Controlの保護中(少し時間がかかります)...
2010/04/23 11:08:38 oracle.sysman.emcp.util.DBControlUtil secureDBConsole
情報: Database Controlは正常に保護されました。
2010/04/23 11:08:38 oracle.sysman.emcp.util.DBControlUtil startOMS
情報: Database Controlの起動中(少し時間がかかります)...
2010/04/23 11:09:28 oracle.sysman.emcp.EMDBPostConfig performConfiguration
情報: Database Controlは正常に起動されました
2010/04/23 11:09:28 oracle.sysman.emcp.EMDBPostConfig performConfiguration
情報: >>>>>>>>>>> Database ControlのURLはhttps://VPC-028B:5500/emです <<<<<<<<<<
<
2010/04/23 11:09:30 oracle.sysman.emcp.EMDBPostConfig invoke
警告:
************************  WARNING  ************************

管理リポジトリは、Enterprise Managerデータが暗号化されるセキュア・モードで配置さ
れています。暗号化キーはファイルC:\app\lightbox\product\11.1.0\db_1\VPC-028B_orc
l\sysman\config\emkey.oraに配置されています。このファイルが失われると暗号化デー
タを使用できなくなるため、このファイルは必ずバックアップしてください。

***********************************************************
Enterprise Managerの構成が正常に完了しました
EMCAの終了: 2010/04/23 11:09:30



▼ 以下は参考情報です。上記処理で一括で問題は解決されるはずです
TNS構成を変更した場合のEMCAの使用方法
emca -config dbcontrol db

Database Controlの構成後に明示的にポートを割り当て
emca -reconfig ports [-cluster]


posted by lightbox at 2010-04-26 14:29 | Oracle : 環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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