SQLの窓

2017年11月18日


Android : WebView 経由のデータベースアプリケーション



HTTP で直接通信すると手っ取り早いですが、いかんせん汎用性に欠けます。WebView を使うと途中のデバッグそのものが、他の開発に転用できそうなのでいいと思います。とにかく、いろいろ手順が満載です。

1) Android で入力した値を引数としてページに渡す

これは一番簡単です。javascript:以降に関数名を記述して、引数を文字列として埋め込んで loadUrl するだけです。
EditText et = (EditText) MainActivity.this.findViewById(R.id.editText);
String scode =((EditText) MainActivity.this.findViewById(R.id.editText)).getText().toString();
String callString = String.format("javascript:getWebPageData(\"%s\")",scode);
wv.loadUrl(callString);
※ API level 19 から  evaluateJavascript が追加されています。こちらでは、JavaScript の戻り値を 非同期で UI スレッド上で得る事ができます

全体のソースコードはこちら

関連する記事

WebView で JavaScript にデータを渡したい時に注意する事

2) Webページでは、jQueryでサーバーから必要な値を取得
$.get("dbdata_json.php?scode="+scode,function( data ){
	if ( typeof androidObject !== 'undefined' ) {
		// サーバから受け取った application/json データ
		// を文字列に変換して Android に渡します
		androidObject.toAndroid(JSON.stringify(data));
	}
	else {
		// 通常のブラウザではこちらが実行されます
		console.log(JSON.stringify(data,null,"   "));
	}
})
全体のソースコードはこちら

3) サーバーのPHPは、DBのデータをJSONで返す
$_GET["scode"] = str_replace("'","''",$_GET["scode"]);
$result = $connect->query("select * from 社員マスタ where 社員コード = '{$_GET["scode"]}'"); 
if ( !$result ) {
	die('クエリーに誤りがあります : ' . $connect->error );
}

// 内容を書き込むファイルの準備
$log_file = "rowdata_002.json";
file_put_contents( $log_file,"" );

$check = false;
while ($row = $result->fetch_array($db_data_type)) {

	$check = true;
	print json_encode($row,JSON_UNESCAPED_UNICODE|JSON_PRETTY_PRINT);
	print "\n";

	// ファイルに追加出力
	file_put_contents( $log_file, print_r(json_encode($row,$json_type)."\n",true), FILE_APPEND );
}

全体のソースコードはこちら

file_put_contents は、デバッグ用です。処理には直接必要ありません

4) WEBページは JSON の文字列を Android に送る

さて、ここが重要な Android 側のインターフェイスの定義が必要なところです。専用のクラスを作成して、Activity 内の変数を使いやすいように、インターフェイスを定義して処理を外に出しています

JavaScriptAccess クラス
package sample.lightbox.webbrowser;

import android.util.Log;
import android.webkit.JavascriptInterface;

/**
 * Created by lightbox on 2015/09/24.
 */
public class JavaScriptAccess {
	// Webページからデータを取得するイベント用
	public interface OnGetWebDataListener {
		abstract public void onWebGetDataListener( String textData );
	}

	private OnGetWebDataListener ogwdl = null;

	public JavaScriptAccess( OnGetWebDataListener ogwdl ) {
		this.ogwdl = ogwdl;
	}

	// Webページ上の JavaScript から、Android Studio の logcat に表示します
	@JavascriptInterface
	public void logcat(String message) {
		Log.i("lightbox", message);
	}

	// コンストラクタで取得したインターフェイスのインスタンス内のメソッドを
	// 呼び出して、Webページから取得したデータを渡します
	@JavascriptInterface
	public void toAndroid(String message) {
		this.ogwdl.onWebGetDataListener(message);
	}


}

この定義を使用しているのは、WebView の addJavascriptInterface メソッドですが、これによって、WEBページから Andrpod のこのクラスの内部で定義されたメソッドを実行可能になります。

全体のソースコード

WEBページから呼ばれると、onWebGetDataListener 内が実行されます

5) JSON文字列を Gson で Android 内のオブジェクトに変換

Syain というクラスを定義しておいて、Google Gson で gson.fromJson(textData,Syain.class) を実行してインスタンを取得します。

▼ Syain クラス
public class Syain {
	String 社員コード;
	String 氏名;
	String フリガナ;
	String 所属;
	int 性別;
	String 作成日;
	String 更新日;
	int 給与;
	int 手当;
	String 管理者;
	String 生年月日;
}

日本語を使っているのは、テーブル定義が日本語なのでそのまま利用できるからです。(Google Gson を使用しますが、JSON 側の名前と一致したものがこちらにあれば良く、全てある必要はありませんし、JSON側に無いものがあってもかまいません)

※ compile 'com.google.code.gson:gson:x.x.x' を build.gradle に記述

6) UI スレッドへその値を送る

要するに画面に値をセットするだけですが、JavaScript のインターフェイスが別スレッドなので、runOnUiThread を使用します
try {
	syain = gson.fromJson(textData,Syain.class);

	// 別スレッドから UI スレッドへのアクセス
	MainActivity.this.runOnUiThread(new Runnable() {
		@Override
		public void run() {
			TextView tv = (TextView) MainActivity.this.findViewById(R.id.textView);
			tv.setText(syain.氏名);
		}
	});

} catch (Exception e) {
	e.printStackTrace();
}
全てのソースコード

dbdata_json.php は、データベースの部分なので、WEB上にも用意しました
(※ WEB上のソースコードはこちら)

実機でテストする場合必要なので、001.php も WEB上に用意しました

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posted by lightbox at 2017-11-18 14:46 | Android Studio 2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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